事例一覧泉工医科工業株式会社
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安否確認の仕組みを抜本的に見直し
迅速で確実な情報伝達を実現

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(左から、浅沼さん、佐藤さん、中村さん)
社名
泉工医科工業株式会社
業種
掲載日
2023.1.29

課 題

  • 東日本大震災が起きた際、従業員の安否確認や情報収集に膨大な時間がかかった

  • 緊急時の対応について明確な方針がなく、災害時に会社全体が混乱した状況に陥った

対 策

  • 安否確認サービス2で緊急時の危機管理体制を構築

効 果

  • 安否確認やその集計作業が自動化されて業務負担は0になった

  • メーカー主催の一斉訓練と独自訓練で従業員に防災意識を定着させた

「誠実・信頼・感謝」をモットーに、1950年の創業から80年以上にわたり「命を預かる医療機器」を造り続けている泉工医科工業株式会社。
東日本大震災の際、迅速な情報伝達や従業員の安否確認ができなかった状況を受け、安否確認サービス2の導入に至りました。
今回は、安否確認サービス2を選んだ理由や導入後のメリット、活用法などについて常務取締役の佐藤さん、管理部次長の中村さん、生産技術課の浅沼さんにお話を伺いました。

災害時に確実に稼働するシステムの導入を検討した

事業内容について教えてください。

中村さん: 心臓手術に使用する人工心肺装置、人工肺や人工弁など人工機器の製造販売、また大動脈の治療に使用するIABP、コロナ禍で話題になったECMOなど補助循環装置の製造販売などが主な業務です。

加えて、手術室で使用される電気メス、麻酔システムおよびディスポーザブル製品、人工関節の製造販売、医療機器の輸出入業務なども行っています。 全国にある国公立の大学病院や私大の附属病院から小さなクリニックまで、幅広く取引させていただいています。

安否確認サービス2導入のきっかけや背景について教えてください。

中村さん: 導入を検討するきっかけは、2011年3月11日に起きた東日本大震災でした。幸い大きな被害はありませんでしたが、翌日が休日だったこともあり、従業員の状況把握や復旧作業、休み明けの対応などについての体制が整っておらず、会社全体として混乱した状況に陥りました。

特に電話やメールがつながらず、安否確認や情報収集に膨大な時間がかかっていた印象があります。消防訓練は以前から行っていたのですが、防災という観点で見ると意識が足りなかったように思います。その後展示会などに足を運び、災害時の安否確認、情報収集を確実にできるツールはないか、と探し始めたという流れです。

佐藤さん: また、当社では全社員の半数余りが製造・開発部門に所属しており、その多くがクリーンルーム内で医療機器の製造作業をしています。内部にはスマートフォンなどを持ち込むことができない一方、災害が起こった場合、クリーンルームを出てご家族や親族に連絡を取ろうとしてもすぐに電話は繋がりません。

同時に、社用デバイスやメールアドレスを所有していないパートタイマーの従業員への安否確認もできない状況でしたので、個人情報を収集することなく全従業員の安否確認ができるツールを探していたところ、トヨクモさんの安否確認サービス2であれば実現できそうだと感じ導入を検討しました。

災害対策として色々ある中で、なぜ安否確認サービス2の導入というソフト面の対策に目を向けられたのですか。

佐藤さん: 災害が起こった際、設備や物流など考えなければならない課題は多くあるのですが、やはり最も重要なのは従業員の確保です。

医療機器はカスタムメイドの製品が多いため、機械ではなく従業員が実際にクリーンルーム内で作り上げています。そのため、災害が起きた際、現場としては300名ほどの従業員の安否が製造の可否に直結してしまいます。その点から、まずは災害発生時のスタッフの状況確認を第一とした対策を、と考えました。

使い勝手抜群。全ての機能が使える無料お試しとサポートポータルでスムーズに導入

安否確認サービス2を選んでいただいた理由について教えてください。

中村さん: 会社全体ではなく春日部事業所のみでの導入であったため、コスト面が重要視されました。当時、比較対象がいくつかあったのですが、最終的に適切な価格帯で私たちの求めている機能をカバーしてくれている、つまり費用対効果に納得できるという理由でトヨクモさんの安否確認サービス2を選びました。

自動で安否確認メールが配信されること、災害時の出勤指示や緊急連絡網としてだけでなく、普段の連絡ツールとしても使用できるなど幅広い活用ができるというのが大きかったです。また、展示会での説明が分かりやすかった、シンプルで使いやすそう、といった印象を受けたのも理由の一つです。

浅沼さん: パートタイマーの従業員には40代以上の主婦の方が多いので、誰でも簡単に活用できるというのが第一条件としてあり、ガラケーもスマートフォンと同様に登録できるというのがよかったですね。

複数製品を比較された中で「ここが他社と違う」と感じた点はありましたか?

中村さん: 導入を検討する際、インターネットで紹介されている比較表などを活用しました。その中で安否確認サービス2の費用対効果ももちろん魅力だったのですが、それ以上に フルシステムを無料でお試し できるというのが非常に大きな違いでした。

完全無料で実際に使ってみることができる、しかも使用制限が一切ない、というのは他の会社にはないメリットでしたね。

佐藤さん: 通常機能のお試しにもコストが発生しますが、そうなるとシステムを試すのにも稟議を上申する必要があり、余計な手間や時間がかかりますよね。その点、安否確認サービス2は無料で全機能を試すことができ、その「うまくいった」という結果をそのまま会社に伝えられたことが、実際の導入に大きく影響したと思います。

安否確認サービス2を導入するにあたり、初期設定はスムーズにできましたか?

中村さん: 初期設定でユーザー登録が必要でしたが、導入は非常にスムーズでした。ユーザー登録に必要な項目を記入するシートを添付したメールを従業員に送り、結果をまとめたCSVファイルを安否確認サービス2に取り込むという流れで登録を行ないました。

あとは全部で3回ほど説明会を開催し、難しいという方にはインストールから設定まで手伝いましたが、資料通りに進めていけば問題ありませんでした。

浅沼さん: 登録の流れについても、サポートポータルに掲載されている資料で分かりやすく説明されているので、その通りに進めれば問題ありませんでした。

確実に安否確認ができる安心感と設定の自由度の高さが魅力

安否確認サービス2導入後、効果は感じられていますか?また運用イメージとのギャップはありますか?

中村さん: 東日本大震災が起きた際、私はたまたま休暇中だったので、電話がつながらない、メールが届かないという状況で、会社の状況把握が一切できませんでした。やっと連絡が取れてからは、やはり復旧作業が必要だということで急いで出勤することになったのですが、その時に安否確認サービス2があればこういった事態にはならず、すぐに対処ができたかなと思います。

佐藤さん: 阪神大震災が起きた時に大阪にいたのですが、責任者として一体どこまで情報が伝達されているのかといった状況把握が本当に大変でした。

今回安否確認サービス2を導入したことにより、全従業員に情報が伝達されていることは間違いないので、手当たり次第連絡をしなければならないという課題が解決され、安心感が高まりました。

中村さん: 導入前のイメージとのギャップは特になく、反対にプラスアルファで活用できる機能に満足しています。

今の課題としては、通知を見ない人に対してどのように促していくかということですね。現状で8割程度の従業員がすぐに確認してくれるのですが、残り2割に関しては活用できていない状況です。

とはいえ、何かあった時は安定した環境で一斉に通知が届けられるので、それまで個々に連絡を取っていたことを考えれば、万が一の時にもより質の高い連絡網として活用できると思います。また、その結果も責任者クラス全員に届くので、個々に回答状況が確認でき、お互い報告する必要がないのも助かります。

佐藤さん: そもそも会社で独自の連絡網を作成するとなると、かなりの時間と手間がかかりますよね。それに加えて、個人情報を集めることになるので、従業員からは「情報は誰が管理するのか」「情報が洩れることはないのか」といった不安な声も聞こえてきます。そこでセキュリティ性の高いシステムで管理できるとなれば、従業員も安心して個人情報の登録ができるのは大きな魅力だと思います。

プラスアルファで活用できる機能ですが、具体的にどのようなシーンで活用されていますか?

浅沼さん: 安否確認サービス2は、アンケート調査機能で体調管理ができたり、特定の人と個人的にメッセージのやりとりができたりと多機能なので、コロナ禍の連絡ツールとしても役立っています。

中村さん: 年末調整の締め切りを知らせるために利用しました。原則として掲示板で提示しているのですが、やはり一定数見ない人もいるので、締切日の伝達や社内イベントの出欠確認などは、安否確認サービス2を活用して一斉通知を行っています。

一斉訓練をもとに独自訓練を実施
従業員の防災意識の向上に貢献

一斉訓練はどのように役立っていますか?

中村さん: 当社では作業者の多くがクリーンルーム内で作業しているので、先日行われたトヨクモさんの一斉訓練にリアルタイムで参加することはできませんでした。
ただ、社内では前回の一斉訓練をもとに、日時を変更して社内独自の訓練を行っていこうという流れになっています。

防災面における安否確認や連絡網としての役割を安否確認サービス2に担ってもらうことで、私たちは消防訓練や避難訓練など他に集中できるので助かります。

佐藤さん: また、製造業ということもあり日頃から防災意識は高い方だと思うのですが、こうしたイベントが定期的に開催されることで、従業員の防災意識の定着にもなるので非常にありがたいですね。

最後に、今後の展望について教えてください。

中村さん: 防災対策として活用していくのはもちろんなのですが、社員サービスの一環として「家族の安全も守れる」という点をPRしていきたいです。

いざという時に家族の安否確認ができる、掲示板が利用できる、といったサービスが社内にあるというのは従業員にとって安心感も大きいと思います。

佐藤さん: 中小企業として国の補助金を申請する機会が多いのですが、その際にも役立っています。近年、申請の条件としてBCPに対する取り組みを問われることが増えており、当社では従業員の安否確認に関してトヨクモの安否確認システムを運用しているということをBCPの一環としてアピールさせていただいています。

BCP対策をしていないと申請すらできないことも多いのですが、安否確認サービス2を導入してからは補助金申請のハードルが下がりました。 今後も、安否確認システムを活用して、従業員のフォローだけでなく企業の継続においても役立てていきたいと考えています。

安否確認という視点から、社内の活用の幅を広げていただけるよう改善を進めてまいります。貴重なお話をありがとうございました!

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