事例一覧社会医療法人令和会 熊本整形外科病院
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安否確認を自動化
少人数での迅速な初動対応を実現

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(左から、西さん、田邊さん、土橋さん、吉永さん)
社名
社会医療法人令和会 熊本整形外科病院
掲載日
2023.4.5

課 題

  • 2016年の熊本地震で電話が繋がらず緊急連絡網を活用した職員の安否確認を迅速に行うことができなかった

  • 安否確認などの被災状況の収集にあてる職員が不足していた

対 策

  • 複数の連絡手段を確保

  • 安否確認や安否回答の集計を自動化

効 果

  • メール、専用アプリ、SNSなど複数の連絡先を確保し、災害時の確実な安否確認を実現

  • 安否確認にかかる連絡や集計、報告などの業務を解消

熊本整形外科病院は昭和41年に設立以来、熊本県内の整形外科において中核を担ってきた病院です。設備や機器などのハード面、医療技術やシステムなどのソフト面ともに高機能を備える病院として、常に質の高い医療を提供しています。

2016年の熊本地震で、300名を超える職員の被災情報の収集が難しかったことがきっかけとなり、安否確認サービス2の導入を検討いただきました。

今回は安否確認サービス2を導入し、災害時の担当者の負担を軽減、さらに確実な安否確認(被災情報の収集)を実現した、事務次長 吉永さん、総務課課長 土橋さん、情報システム課課長 田邊さん、同課主任 西さんにお話を伺いました。

「患者さんの安心、安全」を第一に

事業内容について教えてください。

吉永さん: 当院は熊本市の中心に位置し、204床の病床を有する整形外科専門病院です。病院の基本として「病める人に愛と奉仕を 己の仕事に誇りと責任を 組織の中に英知と秩序を_そして理想の医療に向かって一歩一歩前進しよう」という理念のもと診療を行っています。

土橋さん: その中で、私たちは事務部門に所属し、総務課として院内における公的届出等の管理業務を始めとして、庶務業務、物品やサービスの契約・購入、設備管理業務など総務全般の業務を担っています。

田邊さん: 情報システム課は、電子カルテシステムを始めとした院内の医療情報システム全般の運用管理を担っています。

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導入のきっかけは何でしたか?

田邊さん: 2016年に発生した熊本地震で、職員の状況を迅速に確認できなかったことがきっかけですね。

安否確認サービス2を導入する前は、病院で策定した緊急連絡網を使って電話で職員の状況を確認していました。ところが、実際に熊本地震が発生した時、電話が繋がらず職員と連絡が取れない状況になってしまったんです。

土橋さん: 熊本地震で最も大きな問題だと感じたのが、夜間の問い合わせ対応です。熊本地震は夜間に発生しましたから、当直の事務職員は1人しかいませんでした。とても多くの問い合わせをいただいたのですが、事務職員1人では、職員の参集など病院としての機能を失わないための対応もあり、外部への対応が間に合いませんでした。
また職員が集まったとしても、被災した状況では優先すべき業務が平常時以上にあります。そんな状況で、病院内にいた職員は業務外の対応までこなすことになり、大きな負担となったことが後に課題となりました。
そういった問題点が浮き彫りになったこともあり、災害時の被災情報の収集に関する仕組みの見直しを検討しました。

数ある安否確認システムの中から「安否確認サービス2」を選んだ決め手はなんですか?

田邊さん: 熊本地震では電話連絡網に頼るしかない環境だったので、とにかく電話以外の仕組みを導入することを急務として、社内の設備に関する導入サポートをかねてよりいただいていたリコーさんに相談したところ、安否確認サービス2を紹介いただきました。
使いにくさや不具合があれば他社のサービスも検討したと思いますが、トヨクモさんの安否確認サービス2を実際に触ってみて、すぐに「これは使えるな」という感覚がありました。

サーバーが国外にある点もよかったですね。国内サーバーの場合、万が一被災してしまうと、システムの停止やデータの消失などが起こる可能性が多いにあります。国外のサーバーをメインとして使用している安否確認サービス2であれば、国内の災害に強い仕組みだということで安心感がありました。

土橋さん: トヨクモさん主催の一斉訓練が緊急連絡網運用訓練の代替になったことですね。実は、保健所による立ち入り検査時に年1回以上の緊急連絡網運用訓練を実施しているかどうかを確認する項目があるんです。

以前は電話を使った緊急連絡だったので、準備と訓練に何時間もかかっていました。それが安否確認サービス2を使って、トヨクモの一斉訓練で行えるというのは病院として大きなメリットになりました。

この点は他の医療機関様にも強くお勧めしたいです。

一斉訓練が保健所の立入検査に役立っているとのこと嬉しく思います!今後も参加はされますか?

土橋さん: もちろんです。先ほどの緊急連絡網運用訓練の件もありますが、そもそも院内でこのような防災に関する訓練を行うとなると、日頃の業務状況を鑑みて、日程を組むことになり、医師や部署などの都合を調整するのは非常に難しいです。そこをトヨクモさんに担っていただけるのは非常に助かりますし、病院としても訓練を実施しやすくなりました。

また、一斉訓練ではシステムの負荷訓練も兼ねているとお聞きして、より信頼感が増しました。災害時に稼働しなければ全く意味がないので、メーカーとして定期的に確認してくださっているというのは、安心感に太鼓判を押していただいているという気持ちがあります。

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使いやすく抵抗感なく導入、一斉訓練で無理なく定着

導入はうまく進みましたか?

土橋さん: そうですね。管理者側としては初めから非常に使いやすいと感じていましたし、職員側も特に問題はなかったようです。

職員に対して「災害時の安否確認を行う専用システムを導入しますよ」と簡単に事前説明はしましたが、それだけですんなり運用が始められたので、それから何の問題もなく今に至っているという感じです。

土橋さん: システム導入時、300名以上のデータをCSVで一括登録できたというのも、スムーズに導入できた理由の1つだと思います。

現在は入職や退職といった人の出入りが多くないので、アカウント毎に登録や削除作業を行っていますが、300名以上のデータを一つ一つ登録する手間を考えると、さすがに現実的ではありませんよね。安否確認サービス2は、職員情報をまとめたCSVファイルを読み込むだけで行えたので非常に助かりました。

安否確認や安否回答の集計を自動化、職員とのコミュニケーションもスムーズに

導入後の成果や変化について教えてください。

土橋さん: 災害時の職員の安否確認に関しては、従来の仕組みが大幅に改善されました。
現在は、震度5強以上の地震が起きた際に職員に対して自動で安否確認メールが送信されます。課題となっていた、電話連絡の手間や電話が繋がるまでかけ続けたりする必要が一切なくなりました。そのため、夜間や休日であっても当直の事務職員のみで対応が可能です。

導入後、未だ熊本地震のような災害は起きていませんが、いざという時には病院にいながら全職員の状況を把握できるようになったと感じています。

従来のような、電話を使った安否確認の場合は、連絡のタイミングを逃すと情報が得られませんよね。その連絡手段が安否確認サービス2になったことで、安否確認連絡の受け手となる職員も連絡に出て回答するという負担がなくなっているようです。このように、管理者と職員双方の負担が減ったというのはメリットだと感じています。

それ以外の部分で変化はありましたか?

土橋さん: 業務上、数名に限定して情報を伝達したいというケースも多くあり、部署毎にメッセージ機能を使っています。
安否確認サービス2を運用するにあたり、各部署長に管理者権限を付与しました。部署ごとに被災情報を確認できる環境にしたことで、これまで事務部門で担っていた報告業務もなくなりました。

また、昨今はコロナ関連の連絡ツールとしても活用しています。全職員に向けてコロナに関する情報やそれに基づく院内の体制変更があれば、それらを伝達するための連絡ツールとして日常的に運用しています。

緊急時に備えて、平時のメンテナンスを簡略化する

今後取り組んで行きたいことはなんですか?

田邊さん: 当院で導入している人事管理システムと安否確認サービス2を連携して、平時のメンテナンスの簡略化を目指したいと考えています。

緊急時に使うシステムですから、定期的に職員の情報をメンテナンスしなければ、登録情報が古くなり、いざという時に安否確認の通知がされず、被災状況の確認ができないという事態に陥る可能性があります。
そうなってしまっては、安否確認システムを導入した意味が全くありません。だからこそ、職員の情報を定期的にメンテナンスすることは重要だと考えています。

引き続き、安否確認サービス2を最大限活かすための活動を心がけていきたいですね。

今後も『安否確認サービス2』をお役立ていただけるよう尽力してまいります。貴重なお話をありがとうございました!

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