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安否確認サービス2の活用で
被災情報の収集を4時間短縮

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                  施設長 小倉さん
社名
社会福祉法人 二葉保育園 児童養護施設 二葉学園
掲載日
2023.11.2

課 題

  • 安否確認連絡に4時間以上かかっていた

  • 集まった情報の集計、共有ができていなかった

  • 施設の情報が正確に伝わらなかった

対 策

  • 安否確認連絡と回答の集計を自動化した

  • 一斉連絡できる体制を構築した

効 果

  • 安否確認連絡・回答の集計にかける時間は0になった

  • 各拠点の情報を迅速に共有ができるようになった

社会福祉法人二葉保育園が運営する児童養護施設「二葉学園」は、東京都調布市にある本園を中心に8カ所のグループホームを有し、2歳から18歳までのさまざまな事情により家庭での生活が難しい子どもや環境上養育が必要な子どもたちが健全に自立できるよう支援しています。

100年以上にわたり子どもたちに関わってきた二葉学園は、2011年3月11日に発生した東日本大震災で安否確認に膨大な時間がかかった経験から安否確認システムの導入を検討しました。今回は、安否確認サービス2を導入して緊急時に迅速な安否確認、情報共有ができる体制を実現した施設長 小倉さん、事務主任 長尾さんにお話を伺いました。

子どもたち・職員のために事業継続力を強化する

社会福祉法人 二葉保育園の事業、サービスの概要を教えてください。

小倉さん:家庭で暮らせない2歳から18歳までの子どもたちを、児童相談所など行政機関から預かっています。

職員は、子どもたちの心身のケアとサポートをするために、施設の運営だけでなく、子どもたちと一緒に生活しています。また、施設で暮らす子どもたちや巣立った子どもたちのフォローアップも行っています。現状は、地域の子どもたちが施設に入らないで済むように、自治体と協力して対策ができないかを検討しています。

ご経歴や現職での業務、ミッションを教えてください。

小倉さん:入職して33年、施設長になって10年になります。当施設は、子どもの命と安全を24時間365日守る必要があります。その中で大災害や火災などの事故が発生した場合は、まずは人員を確保することが大切で、そのために事業継続力の強化に努めています。

長尾さん:事務主任として防災・BCP対策や業務のDX化など。緊急事態に陥った場合、子どもの安全が最優先です。しかし、職員の協力がなければ成り立ちません。例えば、大災害が発生した場合、家族がいる職員は家族が無事であるか不安なると思います。もちろん家族も同じで、そういった時に確実につながる連絡手段を当法人から提供して、連絡を取れるような体制にすること。それで職員が安心できて、結果として事業継続・復旧がスムーズになるような職場環境作りを心がけています。

家族の安否も確認できる、安心して働ける環境を安否確認サービス2で作る

防災・BCP対策で課題はありますか?

長尾さん:近年、グループホームが増えています。グループホームでは、職員1名で6名の子どもたちを担当するため、大災害などが発生した時は迅速に被害情報を把握し、優先順位をつけてサポートする必要があります。

しかし、電話やメールでは連絡が取れず、孤立するケースがあります。当施設も東日本大震災で連絡が取れないという事態に陥った経験があります。迅速に被災情報を収集して、次の対策を立てていく仕組みが求められています。

なぜ、安否確認サービス2を導入したのでしょうか?

小倉さん:長尾も話しましたが東日本大震災で連絡が取れず、子どもたちや職員の安否確認や施設の被災情報が確認できなかったという経験があります。現在は当時に比べて拠点も増えており、子どもたちや職員の安否確認、施設の被災情報の確認がさらに難しくなっています。

万が一被害を受けた場合は対策を講じなければなりませんが、その基本は「確実に迅速に被災情報を収集する」「適切な指示・伝達」と捉え、まずはその体制を整えるべきだと考えました。

災害発生後すぐに被災情報が本部に届いて、その情報を基に決定した次の行動を各拠点に共有するという仕組みを構築するために、安否確認サービス2の導入しました。

安否確認サービス2の導入の決め手はなんですか?

長尾さん:2つあります。

1つ目は「利用料金」の安さです。当施設は補助金を受けて運営しているので、コスト面が非常に重要なポイントでした。

2つ目は「家族にも安否確認連絡が届き、職員が家族の安否を確認できるシステム」であったことです。どの企業にも言えますが、職員がいなければ絶対に成り立ちません。職員には家族がいます。家族の安否が分からないのに働けませんよね。きちんと家族の状況が分かった上で安心して働いてもらいたい、子どもたちのために頑張ってもらいたいという思いがありました。

他社のシステムで多機能なものもありましたが、最終的には大災害での稼働を訓練で実証されている、機能も安否確認に特化していると感じた、安否確認サービス2を選びました。

安否確認連絡・回答結果の集計の自動化で3時間以上かかっていた作業は0に

利用料金と機能、災害時に稼働する安心感で安否確認サービス2を選んでいただけたこと嬉しく思います!導入して、どのように活用されているのか。その成果も教えてください。

長尾さん:当施設ではBCPで地震、風水害、感染症を重視しています。例えば、新型コロナウイルス感染症が流行していた時期には、安否確認サービス2の一斉送信や掲示板などのコミュニケーション機能で情報発信して感染症予防に役立てたり、感染症が発生した施設の情報収集に使ったり、さまざまなことに活用させていただきました。

もちろん災害時にも活用しており、安否確認連絡、回答の集計にかける時間0です。電話連絡網を運用していた時は、連絡がつかなければ分からない、レスポンスがなければ放置するしかないという状態になっていて、完全に被災情報を把握するまで2時間、回答結果を集計をするとさらに1時間、合計3時間以上かかっていました。

また、施設長と役職者が連絡を取り合う専用の掲示板を作成し、業務トラブルが発生した場合などに報告、対応の議論などもしています。

小倉さん:安否確認連絡、回答結果の集計が自動化されたので、人為的ミスが起こらないというのもありがたいですね。ただし、受け手として確認にタイムラグが生じる、内容を見ない人がいるという課題はあります。それでも管理者の立場からすると、安否確認連絡を確実に子どもたち、職員に届けることができるというのは非常に心強いです。

弊社が主催する安否確認サービス2の全ユーザーが対象の全国一斉訓練に参加されていますよね。
参加の背景や効果を教えてください。

長尾さん:安否確認サービス2から通知が来たら「確認する」という習慣をつけてほしいという思いで一斉訓練に参加させていただいています。

2023年9月の全国一斉訓練では職員への事前通達を一切せずに挑みました。結果的に全くレスポンスがない職員がいて、安否確認サービス2の運用を完全に定着できていないと感じましたが、それでもすぐに反応する職員はいますし、入社直後の職員も迅速に安否確認フォームに回答してくれていたので、着実に防災意識が根付いてきています。

小倉さん:一斉訓練の成果か、本部からの連絡を待つだけでなく、状況把握をして主体的に動くという職員が増えたと感じています。こういった点でも、安否確認サービス2を導入して本当によかったと思います。

子どもたちとその家族、関係機関を含めた安否確認システムを構築するのが理想

最後になりますが、今後の課題や展望などについて教えてください。

長尾さん:当施設が抱える課題として、大災害が発生したときなど子どもたちの居場所をどう把握するかということがあります。子どもたちのメールアドレスを用意して安否確認サービス2で連絡を取ろうと考えているのですが、すべての子どもたちが携帯電話をもっていないどの課題もあり未だ検討中です。子どもたちの個人情報を守りながら、整備できたらいいですね。

小倉さん:緊急時はやはり親御さんはお子さんの安否や施設の被害状況などをいち早く知りたいと思っているはずです。児童相談所など関係機関も含めて、安否確認サービス2を活用して連絡が取れる、状況共有ができるという仕組みを構築できればと思っています。

現状、何かあれば職員と家族が電話で連絡を取り合うことになっているのですが、緊急時は子どもたちのケアをしながら何度も電話連絡を受けると職員が対応しきれない状況になります。そうしたやり取りがすべて安否確認サービス2の中で完結できれば理想的ですよね。また迅速さが信頼性に直結するので、安否確認サービス2でカバーできれば、その辺りの課題も解決していくと思います。

社内の活用の幅を広げていただけるよう改善を進めてまいります。貴重なお話をありがとうございました!

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